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去る6月23日に名古屋エスペラントセンターは新しい事務所への移転を完了し、7月11日の臨時総会において事務所の所在地の変更が正式に認められました。現事務所は広さ約40平方メートル、旧事務所の約20平方メートルの 2倍になり会議・学習スペース、事務スペース、図書販売スペースがとれる広さがあります。
新事務所への移転の経緯は次のとおりです。
1974年3月10日、名古屋市東区東桜にある東新ビルの一角に名古屋エスペラントセンターが誕生して、今年で丸30年が経過し(前身のエスペラントの部屋は1973年2月に発足しています。)、新たなエスペラント活動の展望を模索していたところ、東新ビルが建て替えられることになり、今年の5月末をもって、部屋を退去することになりました。これを機会に、家賃は高くなりますが、今までの面積の2倍近くある、貸事務所に移り、新たな運動を進めていくことを3月のセンター総会で決定し、現在に至ったわけです。
エスペラントセンターでは、1973年以来、文化講演会や講習会などを主催するだけでなく、出版活動、書籍雑誌の蒐集、資料の保管、図書販売、例会会場の提供などの機能をはたしてきました。
具体的には、文化講演会については、最近では2002年10月、アナトーリ・イオネソフ氏を迎えて、公開講演会「ウズベキスタンの平和運動」「シルクロードとサマルカンド」を、また2004年2月、愛知県美術館での中村彝(つね)の作品展にあわせて峰芳隆氏による講演会「愛と感動の画家中村彝の全貌」などを開催、一般市民向けに直接的、間接的にエスペラントのPRを行なってきました。
出版活動としては「テンポ」の復刻や「ザメンホフ用例辞典」の出版、名古屋や他の地方で開催される日本大会に合わせた記念出版物の発行などを行なってきました。今年、10月に犬山市で開催される日本大会にむけても実行委員会の要請により、新美南吉のゴンギツネなど数編をまとめた挿絵入りのエス訳童話集の出版準備を進めているところです。
また、特筆できることとしまして、「La Esperantisto」「Literatura Foiro」「Fonto」「Revuo Orienta」を始め、30種以上の日本国内外のエスペラント雑誌の購読・製本、収集を行なってきました。 「LA REVUO」(1906年から1914年までの全巻)など貴重な雑誌、書籍も数多く閲覧できます。
このような、いわゆる通常のエスペラント会とは一味違った活動は全国的にも例がなく、多くの方々から評価を受けてきたところです。
今後の事業展開としましては、手狭であった旧事務所から新事務所への移転に伴い、スペースの制約から十分できなかった、事務所での講習会や様々な資料の収集・保管・展示等を中心に進めて行きたいと考えています。具体的には、中国でのエスペラント雑誌や書籍を中心に数多くの文献を収集した故竹中治助氏の蔵書の保管・整理・公開があります。
このようにエスペラントセンターの活動は文化事業のためのサービス拠点という点にあり、それは地域的な限定をこえたものです。
全国のみなさまには、こうした意義を御理解いただき、どうか維持員になって、ともにエスペラントセンターを支えていただけないでしょうか。この新事務所への移転により、事務所の維持費が増大するとともに、資料を保管する書架等が必要となっております。そこで、皆様方には、上記の趣旨をご理解いただき、センターの新たな運動にご参加、ご協力いただければと思います。
新事務所の維持のため、維持員でない方には新たに維持員になっていただくか、現在維持員の方にはランクを上げていただいたり寄付をいただければ幸いです。
センターの維持費としてはA会員(500円/月)、B会員(1,000円/月)、C会員(2,000円/月)、D会員(3,000円/月)のランクがあります。会員による差はありません。同封の振替用紙に維持員の場合は会員別(A~D)を、または寄付と記入し振り込んでいただければと思います。
今後とも、エスペラント運動の発展のため、皆様方の熱いご支援をお願い申し上げます。
2004年9月5日
名古屋エスペラントセンター委員一同
猪飼吉計、伊藤俊彦、黒柳吉隆、鈴木善彦、森田明、山口真一、山田義、湯浅典久