本と批評

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エスペラントの本と批評

このホームページでは、本に関する情報を提供することに力を注いでいます。そのために、センターの蔵書、販売図書、出版会の各コーナーを設けて、それぞれのコーナーで注目に値する本を取り上げています。

しかし、それにとどまらず、本についてより熱く自由に語りたいとの思いから、新たに本と批評のコーナーを設けました。さまざまな角度からの紹介、批評によって、エスペラントに関わる本の豊かな世界に分け入っていきたいと願っています。

伊藤俊彦「読書日記2021〜」

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  1. Julia Sigmond 90
  2. Kuru,knabo,kuru
  3. Sesdek ok
  4. La malamiko de Putin
  5. Secesio

エスペラント文学の豊かな世界―伊藤俊彦『歴史・文学・エスペラント』について

エスペラントは1887年に、当時ロシア領であったポーランドに住んでいたユダヤ人ザメンホフが発表した国際共通語であり、現在、世界120か国におよそ100万人の使用者がいるといわれています。発表以来、エスぺランティストたちはエスペラントを使って活発な創作あるいは翻訳活動を行ってきました。著者や読者は世界に散らばり、エスペラントによる著作は、それ自体が小さな、しかし豊かな世界文学を形成しているといっても過言ではありません。

本書はエスペラントで書かれた著作、あるいはエスペラントについて日本語で書かれた著作に関する書評を一冊にまとめたものです。対象となる分野は、エスペラントで書かれたいわゆる原作文学、翻訳から、ノンフィクション、エスペランティストの伝記などに及んでいます。本書をひもとかれる方は、セネカやラ・ロシュフーコー、ハインリヒ・ハイネなどの著作の翻訳、現代ロシアの政治事情に関するドキュメンタリーなど、その多彩なラインアップにきっと驚かれることでしょう。

言語学者の髭郁彦氏は、本書について「エスペラント語テクストの地平全体を見渡すという役割を十分に備えている本」であり「エスペラントの世界へと読者を導くガイド・ブックとして大きな位置を占めることができる本である」と高く評価しています。エスペラントをご存じでない読者にも興味をもって読んでいただける本です。

なお、本書は、本年9月20日から22日にかけて、名古屋市で開催された第107回日本エスペラント大会を記念して出版されました。発行元は名古屋エスペラントセンター、発売元は一般財団法人日本エスペラント協会です。

また、本書に収録された書評の大部分は、はじめLa Movado(関西エスペラント連盟機関誌)、La Revuo Orienta(日本エスペラント協会機関誌)などに掲載され、のち、この「読書日記」に加筆修正の上、転載しました。本書収録にあたっては、それらをさらに加筆修正しました。

伊藤俊彦「読書日記2015〜」

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  1. Mallongeco de la vivo
  2. Krimeo estas nia
  3. Kvazaŭ ĉio dependus de mi
  4. La bato, Neokazinta amo
  5. In Flanders Fields/En Flandraj Kampoj
  6. Idoj de la imperio
  7. Konvinka kamuflaĵo
  8. Dio ne havas eklezion
  9. Mi stelojn jungis al revado
  10. El la "Verda Biblio"
  11. Amo inter Ruinoj
  12. Heredantoj de silentado
  13. Kie miozotas memor’
  14. Antaŭ unu jarcento
  15. Migranta Plumo
  16. Sortoj frakasitaj
  17. Zinko

伊藤俊彦「読書日記」

目次(タイトルをクリックして本文へ)
  1. Krokize de mia ĝardeno
  2. 青山士について
  3. Metropoliteno
  4. 内なるシベリヤ抑留体験
  5. ソ連のエスペラント運動とは何だったか
  6. ドイツのある戦後
  7. 高杉一郎『征きて還りし兵の記憶』
  8. 「100パーセント・エスペランティストの回想」
  9. バギーの小説の同時代史的背景
  10. あるエスペランチストの人生の軌跡
  11. 「テンポ」の歴史的意義
  12. ハンセン病とエスペラント運動について
  13. 「ソ連からロシアへ」
  14. 「高杉一郎・小川五郎 追想」