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みすず書房のPR雑誌『みすず』1月号は、90ページに及ぶ「2001年読書アンケート」を掲載しています。これは、各界の研究者、文化人を対象として、前年に読んだ書物でとくに興味を感じたものを5冊以内であげてもらうという、毎年恒例の企画です。今回は、130人近い人が執筆していて、なかなか壮観です。
パラパラとページをめくって見ていたら、宇佐見英治氏(詩人、仏文学者)が、いとうかんじ氏の『善戦楽闘 ザメンホフ全集 刊行フンセン記』を、その1冊にあげていました。
その理由を記したコメントは、次のとおりです。
私はエスペラント語に格別興味をもっているわけではない。或るつてからこの本が手に入り、たまたま読み出すとやめられず深い感動をおぼえた。その理由を語るべきだが、いま眼を病み、それが出来ない。しかし一人でも、少数の人でいいから読んでほしいと思った。
簡潔ながら、これは、いとうかんじさんの生涯をかけたお仕事に対するまたとないオマージュではないでしょうか。いとうさんに手紙でお伺いしたところによると、おふたりは中学時代の同級生だそうですが、つい最近まで、全く音信不通だったとのことです。
なお、上記の『善戦楽闘 ザメンホフ全集 刊行フンセン記』は、センターで取り扱っております。ただし、現在品切れ中で、近日入荷予定。販売価格 1,800 円です。また、 La Revuo Orienta 2001 年12 月号に、いとうさんご自身が本書の出版のいきさつを書いておられます。
(センター通信 n-ro 230, 2002年2月18日)