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来年2004年に第91回日本エスペラント大会が愛知県犬山市で開催される。2004年10月に22日(金)から24日(日)までである。その年にはアテネでオリンピックが開かれ、夏の世界エスペラント大会が中国のPekino(北京)で開かれる。2007年のUKは日本の横浜が、今は「暫定的に(provizore)」候補地であるが、正式決定となれば犬山大会は、日本エスペラント運動100年とともに盛り上がるだろうと期待する。第91回日本エスペラント大会実行委員会(委員長:黒柳吉隆)は会議をほぼ2か月に1度開いている。委員のほとんど全員が毎回熱心に集まって1時から5時まで活発に仕事をしている。最近の議事の記録を参考に日本大会準備状況を実行委員会の事務局として私なりに書いてみる。
大会テーマは"Ĝuu kaj Kunvivu Esperante"「エスペラント語で共に生きる歓びを」と決定した。大会記念品は、NECが大会のために新しく出版する、新美南吉の童話集になる。「ごん狐」、「手袋を買いに」、「牛をつないだ椿の木」などの訳業が進んでいる。挿絵も入る。6月の委員会は、大会で利用しようとしている国民年金健康保養センター「サンパーク犬山」の会議室で開かれた。今回は大会常任幹事(KKS)の土居智江子さんが出席した。従来の大会のやり方を聞いたり、意見を聞くことができ、犬山での大会の特長ある計画を話し合った。もうひとり、名古屋在住の盲人の富田伴七さんも出席した。会議の前に来て大会会場になる犬山国際観光センター「フロイデ」の建物や周辺を歩き、盲人としての使い勝手なども見て回った。会議ではKongreslibroの点字版の必要、部屋名(会場、宿舎)の点字表示などの希望があった。
実行委員会では、この1年で出来るだけ犬山市民のボランティアの協力も得られるよう働きかけることにしている。その一つとして、実行委員会が主催企画した犬山エスペラント講座は、斎木彰さんを責任講師として5月から全10回の講座に13名が参加者で終了した。大会開催のために少しでも犬山市民にエスペラントを知ってもらいたいし、大会でも活躍できる人材を育てたいというのがねらいである。なお、実行委員会は犬山国際交流協会に会員として参加している。
犬山大会の金曜日遠足は、岐阜県八百津町人道の丘公園にある杉原千畝(ちうね)記念館へバスで行くことを計画している。杉原千畝はご存知のとおりリトアニアの大使を努めていたときにユダヤ人難民約6000人の脱出を手助けした人道的外交官である。またそのリトアニアでは世界エスペラント大会が2005年にビリニュス(Vilno)で開催と決まっている。そこで、実行委員会ではリトアニアの駐日大使を大会に呼ぶべく、大使館と折衝中である。委員の米川五郎さんが担当。委員の山本修さんが、杉原千畝の紙芝居(Esp.の脚本)について情報を入手した。17枚。新聞紙大。大阪エス会の難波正二さんの作品だ。
主会場犬山国際観光センター「フロイデ」や副会場の「犬山商工会議所」から徒歩で10分の所にある、国民年金健康保養センター「サンパーク犬山」は宿泊にも使用するつもりだ。その他の宿泊施設は会場や名鉄犬山駅近隣にある、セントラルホテル、犬山シティホテル、みやこホテル、それに犬山国際ユースホステルなどである。記念写真の撮影などについては地元の写真店を当たっているところである。
分科会については、ゆったりした時間と会場を用意して活発な分科会を持ってもらうためにも、分科会担当の委員が必要になると実行委員会では話し合っている。犬山大会の特長の一つとして、例年のバンケードのプログラムは割愛し、夕食前の時間にArta Vesperoを用意することとした。土曜日の夕食は各自で済ませてもらう分散・選択式としたい意向である。レストラン「グランツ」(フロイデ地下/60名)、レストラン「犬山ローレライ麦酒館」(市内羽黒/120名)、食事処富よし(サンパークの前/80名)、その他食堂(駅周辺/少人数)などが案内候補にあがっている。第6回の実行委員会の終了後、有志でレストラン候補の「ローレライ」に出かけた。ローレライの歌をピアノ伴奏によるバリトンの生演奏を楽しみながら夕食をとり、その夜は、犬山国際ユースホステルで一泊し、翌日は犬山から車で八百津町の杉原千畝記念館まで時間などを実測しながら出かけた。
次回の実行委員会は9月6日(土)の午後1時から愛知県刈谷勤労福祉会館の会議室で行う。今の10数人の実行委員だけで大会準備を全部進めていこうというものでもないし、大会を成功させるためには東海地区の熱心なエスペランティストなら初心者でも経験者でも、委員として入っていただき、協力していただきたいと、実行委員長や委員は願っている。
(センター通信 n-ro 237, 2003年9月1日)